意を決してフィランダー・ベガイ

連休もたけなわですが、みなさま如何お過ごしでしょうか。

このご時世ではございますが、先日、お客様の O様からいただいたメールで、勢いづけられました。
で、新しく新規コーナー作りますので、そのご報告です。

実は以前ブログにも書きましたが、昨年に入荷した作品で、わたしが一番自分のものにしたかったのがこちら。
フィランダー・ベガイのリングです。

この、フィランダー・ベガイというアーチスト。ナバホのまだ若手といえる年齢の人ですが、神とまで言われるチャールス・ロロマと並び称され、リー・ヤジーと組んで制作をしていたホピの故ブレストン・モノンギーの息子のジェシー・モノンギーの弟子なのです。本人はチャールス・ロロマを非常に尊敬してインスパイアを受けていて、トゥーファーキャスト(石灰岩を掘ってシルバーを流し込む技法)をメインに制作しています。いま、注目度が非常に高いアーチストです。

賞も多数もらっているようですが、トゥーファーキャストは非常に手がかかる技法ですし、現地の人気も高いのでなかなか出回りません。また価格も非常に高いジャンルに属し、ブレスレットだといくら Koyukiで安くしたとしても最低8万円から、現地で数千ドルのものもザラです。
通常のアーチストは、自分でターコイズを買う人は少なく、ギャラリーから「これで作って」と石をたくさん渡されて作っている感じなのですが、この人の場合、着いてる石がみんなツルツルのピカピカではなくて、少し欠けていたり、くぼんでいたり、非常に表情があるものを選んで使っている気がします。はじめはたまたまかと思っていましたが、何十個も作品を見てもその傾向があるので、これはもう石とシルバー部分を作品全体として見ていて、いわば「侘び」「寂び」のように捉えているんだと思います。作品自体もトゥーファーキャストの特性上、表面はざらざらで、わびさび系ですから・・

しかし日本人のお客様の場合、どうしてもターコイズは「ツルツル&ピカピカ最高 !」という感じなので、この写真のリングもなかなか売れませんでした。しかしお買い上げいただいた O様から「写真で見るより数段素晴らしく感激した。フィランダー・ベガイは凄い」というメールを頂きまして、本格的に取り扱うことにしました。もともと数個のリングは来る予定でしたが、これに加えて追加で厳選中です。本当は高いものも入れたいのですが、このご時世、リスクは避けて、手頃な価格(といっても高いですけど)の作品から入れていきます。

で、次回、はいってくるリングはこんなのから。


すべてトゥーファーキャスト。ほかにもターコイズ付きのペンダントが少しはいります。
お楽しみに !!